ピノ・ノワール2019
[ピノ・ノワール ]
世界的にも人気な品種ですが、栽培の難しさから土地を選ぶ品種と呼ばれています。
ピノの魅力に取りつかれた人は【Pinot・Lover】となり、園主木村もその一人です。
現在(2021.4)は約0.4㏊の畑を一文字短梢栽培で管理しています。礫の多い赤土が主体の植ノ山畑に2種類の
ピノ・ノワールを栽培しています。上山の気候風土に合うよう毎年栽培の工夫を重ね、完璧に熟した年だけが赤ワインとして醸造されます。また私達のスパークリングワインのブレンドの要として、この品種はワイナリー開業以来ずっと使用されています。【かみのやま産ピノ・ノワール】の最も活かされる方法をヴィンテージごとの特徴と共に柔軟に対応できるのが、大きな魅力と言えるでしょう。
2019レビュー
自社で初のピノノワール
色香ただよう妖艶な雰囲気
Technical data
品種構成 | ピノノワール100% |
収穫日 | 2019年9月10日 |
畑 | 植ノ山畑(一文字短梢、樹齢7年) |
アルコール度数 | 10.9%vol. |
総酸度 | 4.9g/L |
pH | 3.80 |
樽比率 | 100%(古樽100%) 約11カ月 |
生産本数 | 1,180本 |
クロージャー | コルク(DIAM10) |
瓶詰日 | 2020年9月2日 |
発売開始日 |
2021年4月 |
Wine Story
【神がカベルネを創り、悪魔がピノを創った】と表現した醸造家がいるそうです。実際、栽培や醸造をしてみて感じるのは、難しい品種だという事です。山形にとって、最適品種であるかの問いに即答は控えるものの、何か人を引き付ける魔力があるのは間違えありません。きっとそれは一筋縄ではいかないモノに魅了され、たまに振り向いたトキの妖艶さから抜け出せなくなるのかもしれませんね。実はワイナリー設立前からピノを植えていたオーナーもその一人。10年以上が経って、漸く赤ワインになりました。今後も赤ワインとして醸造するかは天候次第。【神のみぞ知る、もとい悪魔のみぞ知る】。
Technical Supplements
MV6というクローンのピノが年々品質を高めてきました。あと一歩熟すのを待ちたいという時に秋雨や台風に合うVTを何回も経験し、悲願の収穫を迎えることが出来た2019年。まぎれもなく過去最高の状態でした。丁寧に選果した後に除梗し、ステンレス製のタンクで低温浸漬を4日間、その後は自然に温度が上がるのを待ちました。培養酵母の添加はせずに、自発的に発酵が促されるのを注意深く観察を続け、8日目にして旺盛にスタートしました。醸し期間は18日間で、プレス後速やかにフレンチオークの古樽へ移しています。最終ブレンド、瓶詰め前に亜硫酸を添加し、無濾過で瓶詰めを行っています。