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カベルネ・フラン2020

カベルネ・フラン2020

【カベルネ・フラン】

上山での栽培例は非常に少ない品種です。ブレンドの主軸にも、縁の下の力持ちにもなれる魅力ある品種です。

現在(2024.3)は約0.4㏊の畑を一文字短梢栽培で管理しています。礫の多い粘土質主体の土壌と赤土主体の2枚の畑で管理され、それぞれ性格が異なります。

上山の10月中旬~11月初旬は好天が多くフランにとって特徴の一つであるグリーンな香りも抑制され、スミレやベリー系の香りに溢れたエレガントな印象になります。特に完熟させることが出来たヴィンテージは単一セパージュを冠したワインとなり、通常はブレンドの重要なキャラクターとなっています。

優美で気品がある【晩秋の蔵王】を彷彿とさせるワインを目指しています。

Technical data

品種構成カベルネフラン 100%

収穫日2020/10/20、10/30畑マサル畑、生居畑

アルコール度数11.6%vol.

総酸度4.7g/LpH3.90

樽比率100%(すべて古樽)

生産本数785本

クロージャーDIAM10

瓶詰日2021年12月8日

発売開始日2024年4月15日

 

Wine Story

7月の月間降水量が431mmという大雨に見舞われた2020年。8月以降は天気も回復し晩成品種が豊富なウッディにとって、お天道様の恩恵を一心に受けたVTになりました。カベルネフランも例外なく熟度が上がり、比較的早めに収穫を行っています。

実はこれまでフラン100%のワインはリリースしていません。どのVTも他の品種とのブレンドでバランスを取っていましたが…この20VTだけはブレンド試験を繰り返した結果100%でも良い味わいに感じました。フランのもつ優美さに惹かれたワインです。

味わいにラズベリーやカシスの優美な芳香に、しし唐やミントの清涼感が冴えるような躍動感があります。全体的にクリーンで嫌味が無く、純粋さを感じさせます。

 

Technical Supplements

当時、畑は二か所あり、主力のマサル畑からはラズベリーやサクランボ様の赤い果実を特徴とする風味。別の生居畑からはカシスや鉄分の様な紫色の濃い風味が特徴です。マサル畑のフランは除梗のみ行い低温マセレーションしました。その間に5g/hlという極めて少ない添加量の酵母を投入し、徐々に品温が上がるのを自然に任せています。生居畑のCFは除梗破砕のあと追加し品温を上げています。発酵中は30度未満になるよう注意深く見守り、プレスの翌日には古樽へ移し貯蔵を12か月おこなっています。亜硫酸は夏前と瓶詰め前にそれぞれ20ppmと10ppm添加し、合計の亜硫酸量は少ない値ですが、健全な果実に支えられ今でも生き生きとした味わいです。

¥3,630価格
消費税込み
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