シャルドネ 2020
[シャルドネ]
全国的な栽培例の多さから、見落とされがちですが山形県はシャルドネの一大生産地です。じつは大変古くから、かみのやまで栽培されている品種です。
現在(2021.4)は合計で0.9㏊の畑を一文字短梢栽培で管理しています。礫の多い赤土が主体の植ノ山畑(0.5㏊)と粘土質が混ざる赤土の生居畑(0.4㏊)の2か所の畑から安定して収穫されます。
シャルドネには特徴的な風味がなくニュートラルであることから【風土を映し出す鏡】とまで言われます。【かみのやまの風土】を一番わかりやすく体感できるようなワインに仕上げています。
2020年 レビュー
2019年 レビュー
2018年 レビュー
Technical data ・・・・・・・・・・・・・・
品種構成 | シャルドネ87%・ピノノワール8% ソーヴィニヨンブラン5% |
収穫日 | 2020年9月21~30日 |
畑 | 生居畑、植ノ山畑 |
アルコール度数 | 11.4%vol. |
総酸度 | 4.9g/L |
pH | 3.47 |
樽比率 | 13%(新樽0%) |
生産本数 | 3328本 |
クロージャー | DIAM5 |
瓶詰日 | 2021年4月30日 |
発売開始日 | 2023年3月 |
Wine Story ・・・・・・・・・・・・・・・・
2013年の創業以来、途切れずリリースしている銘柄の一つ【シャルドネ】 私達の辿ってきた変遷が一番伝わりやすいシャルドネとして毎年アップデートしています。 9月の晴天が多かった2020年のシャルドネは、もう毎日が収穫日和の状態に関わる人は高揚していました。酸度が抜けやすい品種ゆえに、20VTのような燦燦とした日が続くVTは早めに収穫しています。 数値以上のパリッとした酸味、洋ナシや青リンゴ、パイナップルを思わせるエステルへ、すだち等の爽やかで苦味のある風味も感じられます。抜栓直後に、ややピリッと来る溶存ガスはそれらの清涼感を際立たせるのに役立ちます。もう少し時間が経てばバニラやナッツ類も顕著に感じはじめ、構成要素の紐を解くことが容易になるでしょう。 今回のVTから、スリムボトムへ変更しています。 |
Technical Supplements ・・・・・・・・・・
現在の所(2023年)、上山市内のワイナリーは全て上山産シャルドネを手掛けています。地域の個性をとらえる場合、またVTの個性をとらえる場合、同じ品種が望まれます。またワイナリーごとの個性を把握する場合、品種はニュートラルな方が良いでしょう。それ故に、シャルドネのワインは重要な指標になると感じています。 私達にとって8回目の醸造になった2020年のテーマは、【レドックス】です。果汁を酸化的に扱うロット、果汁を還元的に扱うロットをそれぞれ分けて仕込みました。例年より酸度が低い傾向にあったのでMLFを回避しながら、最終的にブレンドしています。それぞれ異なるタイプの香味を得られる反面、やや単調になりすぎる傾向が熟成中に感じたので、PNとSBの混醸の樽熟成の原酒を13%ブレンドしています。ブレンド後には香りのトーンは変わらずに、より厚みを感じやすくなり余韻の幅も増えています。今後の熟成で、もう少しエステルが落ち着いてくると更に良くなるでしょう。 |
¥2,420価格
消費税込み